大学院 理工学研究科 博士前期課程 情報システム工学専攻
まず,電子回路が現代社会には欠かすことの出来ないものになっている ことを紹介する. さらに,電子回路技術は総合技術であり, 非常に広範な知見が必要なことを説明する. 次に,電子回路にはアナログとデジタルの違いは全く無く, 全てはアナログ回路であることを説明する. ここで物理計算と数値計算の違いについて言及し, 特にカオス力学系ではその違いが顕著に現れることを示す. カオスを用いた情報処理装置として, カオスニューラルネットワークを取り上げ, そのアナログ回路実装について述べる. 最後に,時間の連続性と情報処理について脳で の情報処理を例に挙げて説明する.
昭和62年3月, 慶應義塾大学大学院工学研究科電気工学専攻博士課程修了, 工学博士. 昭和62年3月より東京電機大学工学部勤務, 現在,同大学教授. 平成4年から6年まで, 米国コロンビア大学Center for Telecommunications Systems客員教授. 平成11年から14年まで, 米国Epoch Technologies社 副社長. 平成10年から現在まで,米国Catalyst財団,副理事. スイッチトキャパシタ回路網, カオス集積回路, 非線形集積回路, ニューラルネットワーク集積回路などの研究に従事.