非線形ダイナミカルシステム特論 2007

大学院 理工学研究科 博士前期課程 数理電子情報系専攻 情報システム工学コース
大学院 理工学研究科 博士前期課程 情報システム工学専攻

担当: 池口 徹 (大学院 理工学研究科 研究部 数理電子情報部門 教授)
時間: 前期，月曜日，7・8限＠総合研究棟3Fセミナー室8

概要:

20 世紀の科学における3大発見の一つとされる 決定論的カオスを話題の中心に取り上げる． カオスを産み出すカラクリとして最も重要なものが システムの非線形性であるが， 自然界に存在する種々のシステムの本質は 非線形性にある． 即ち，この世界に存在する自然現象を理解し， それを工学的に応用するためには， 非線形性の理解が重要となる．

この講義では， 非線形システムの数理構造を理解するための基礎理論として， 非線形ダイナミクスとカオス理論について， 特に非線形時系列解析の基礎理論と応用技法を中心に講義を行う． また，これらの理論に関する工学応用についても， 最新の研究成果を随時紹介する．

内容:

1. はじめに (カオスとは，歴史)
2. 時系列信号からのアトラクタ再構成
3. フラクタル次元解析
4. リアプノフスペクトラム解析
5. リカレンスプロット解析
6. 非線形予測技法
7. サロゲーとデータ法
8. 最新の話題
9. 最終試験

資料:

• 教科書
  1. 池口徹，山田泰司，小室元政: 「カオス時系列解析の基礎と応用」， 合原一幸編， 産業図書 (2000)．
  2. 合原一幸: 「カオス学入門」， 放送大学印刷教材 (2001).
• 参考書:
  講義中に紹介します．