2008年12月10日 第10回
ホジキンとハクスレイが1950年代に予想していた軸索のカオス応答が
1980年代になってから発見されたというのは
やはり技術が進歩したおかげなのでしょうか。
それなら、まだこれからも技術が進歩し続ける限り
こうした発見はされるんですね。
計測の技術ということもあるかと思いますが,既に話したように,
ヤリイカの養殖技術も貢献していると思います.
計測の技術と発見ついては,その通りです.
精度があがれば良いデータが計測できて,
新しい減少を観測することができます.
モデル化はある現象を説明するために、その現象をうまく説明できるモデル
を探すことがむずかしいことがわかった。また、うまく説明するといううまくという
部分も自分で決めなければならなく、モデル化をするときはモデル化する目的と
理由にそってしなければならないと気づいた。
そのことを主張するかのようにMcCullock&Pittsのモデルでは、発火した後に続け
て情報がくると発火しやすいことや、連続した情報の処理など、多くの機能をはぶいたモデル
を使っている。それはモデル化の目的が脳が論理的動作をしていることであり
事実、このモデルで論理演算が行える。
このことに注意してモデル化しようと思う。
とても良いコメントですが,例えば,実際のニューロンは,
「発火した後に続けて情報くる」としても,「発火しやす」くはならず,
逆にしにくくなります.
どうしたら良いと思いますか?
McCulloch&Pittsモデルを適用すると出力がすべて1か0
つまり、信号が送られるか、送られないかのみで表現しなくては
ならず、実際の生物には、確かに合わなそうです。実際に生物が
行っている信号伝達のモデルが気になります。
合わない部分もあるでしょうが,ある意味簡略化して調べていると
考えることも出来ます.
ホジキンハクスレイ方程式は、多くの変数をとり入れてモデル化し
たものであるが、こんな複雑な式をどのようにして考えついたのか気にな
ります。また、モデルの正しさはどのようにして証明されるのでしょうか。
「どのようにして考えついたのか」ということは講義で説明しました.
また,モデルの正しさをどのように検証するか,ということもお話しました.
nはチャネルの開閉の確率ととらえることができるとのことですが、
p34のスライドより、Vが大きくなるとチャネルは開きっぱなしなると
いうことですか?
確率というのは,どちらの状態にいるかということですね.
開く確率が高くなるということです.
化学や物理の話が出てきたかと思えば、
また生物の話になったり……
数学的な要素も多いので
理系の分野が総動員されてて
非常に面白いです。
面白いのであれば,良かったと思います.次回以降も期待できますね.
総合演習の課題Bを終えて間もないので、
次回のニューラルネットワークでのTSPの解法が楽しみです。
期待してます。
楽しみであるというのはとても良いのですが,
自分で調べてみるのも良いかもしれません.
McCulloch&Pittsのモデルの話は
とても分かりやすかったです。
特に多数決で例えたところで“ひらめき”ました。
「ひらめ」いてくれたのであればとても良かったです.
McCulloch&Pittsのモデルで用いているθ
の値というのは実際はどのように決定しているのでしょうか?
これは一概には言えないですね.「実際」の場面に依存しますから.
MPモデルということではないですが,この拡張モデルを使って,
学習も実現できますが,そのときにこのしきい値も学習することも出来ます.
形式ニューロンを用いた論理演算のwiとθの値のきめかたがよく
わかりませんでした。
上記の答えを参照して下さい.
方向性が間違っているかもしれませんが、McCulloch&Pittsのモデル
のθを複数用意することによってもっと複雑なことができるようにな
るのではないかと思いました。
出来ますよ.講義でもお話しましたが,実現できる論理の複雑さは
使用するニューロンの数に依存するというお話をしました.
HH方程式は解析的に解くことはできない、とありましたが、
考案した本人たちは解かなかったのでしょうか?
講義でも言いましたが,手回し計算きで解いたようです.
ホジキン・ハクスレイ方程式は本当に複雑ですね。
これを発見するのにどれだけ苦労したのか考えると気が遠くなります。
巡回セールスマンの課題を今やっているので、この授業における解説が
楽しみですが、来年になりますかね…。
来年になりますね.楽しみにしていて下さい.ビックなお年玉と一緒に
なると思います.
McCulloch&Pittsのモデルで人の意見を聞いて入れるか否かに例えたのが面白かったです。
これからの人生wiを上手に使いこなしていきたいです。
うまい!
McCulloch&Pittsのモデルをみていたらニューンモデルは
電気回路っぽいという印象をとても受けました。
これだけみていると、電気回路で人のニューロンモデルがつくれそうな気がしました。
||
形式ニューロンモデルだけ
形式ニューロンに限らず,複雑なニューロンモデルも電気回路で
実装できます.
McCulloch&Pittsのモデルは数式で表現すると分かりづらいけれど、
図にするととても分かりやすいと思った。数式だけだとわかりづらくても
図にすると分かりやすいものってすごい多いと思った。
数式も分かり図来ですか?これ自体は理解しやすいと思いますが,
いずれにしても,図にすると分かりやすいものはありますね.
MPモデルはHHモデルと比べると
とても簡単なのに、論理演算を表すことができて
おもしろい。
シナプスの重みwiは実際はどのように決められているんですか?
McCullochとPittsもノーベル賞を取ったのですか?
確かに面白いと思います.シナプスの重みについては上の答えを参照して下さい.
この二人はノーベル賞はとっていないです.
今回の形式ニューロンは勝部先生のソフトコンピューティングで
少しだけやったのでよく分かりました。(受講はしてませんが)
そうですか.それは良かったと思います.
受講していない,という意味はよくわかりませんが.
どうやって や
を
求めたのかが気になった。
EXORがわからなかった。
講義でもかなり時間をかけて説明しましたが,データフィッティングです.
そのやり方も説明しました.
形式ニューロンを用いた論理演算の考え方がおもしろかったです。
排他的論理和が1つでつくれないのは
(以下略)
良く考察していると思います.
モデルとはいえ入力が離散的な信号として考えられるのは違和感がありました。
実際のアナログな信号となるともっと複雑なモデルになるのではないのでしょうか?
前々回宿題の解説はしてもらえないのでしょうか?
9の答えを参照して下さい.
答え合わせする時間は無いので,質問があれば,直接聞きにきて下さい.
また,レポートは採点中です.
MPモデルはパズルのようで解いていて面白かったです。この授業以外で見たことが
あるのですが、どこで見たのか思い出せません…。こうやって論理演算が解ける
のかとすごく納得した覚えがあるので、1、2年生の頃かもしれません。
確かにパズルっぽいですね.1,2年じゃないと思うんですけどね.さすがに.
論理回路じゃやらないでしょうし.
HH方程式の解説で、p.29の や、
の80という数字はどうすれば導けるのでしょうか?
「グラフからあてはめて導く」やり方がよくわからないです。
データが与えられて,例えば,この場合だと,片対数をとれば,
直線になります.逆に言うと片対数で直線になれば,expということですね.
形式ニューロンを用いて論理演算を組み立てるのはパズルのようでなかなかおも
しろい応用だと思いました。
確かにおもしろいと思います.ただ,どのようなパズルが出来るか,
という具体的な手順を与えている訳ではないので.
HH方程式での応答と実際の膜電位の応答は、かなり似ているが、やはり
差異はある。これは、パラメータが足りないからだろうか。それとも、システムノイズ
や観測ノイズによるものだろうか。
あと、どこまでにていればモデルは正しいと言えるのか気になった。
これは一概には何とも言えませんね.モデルをより詳細に守成すべきかもしれませんし,
実験精度をあげて,ノイズを減らす必要があるかも知れません.
半世紀も前にHH方程式が編み出されたことに改めて感心した。
研究設備が進歩している現代なら、もっと良いモデルが作れるのでは
ないかと思った。
かも知れません.ただ,このモデルはとても良くできていると思います.
形式ニューロンの重みやしきい値の決め方を
どういうふうにやっているのか気になった。
もし、その決め方が人によって違うとか、遺伝子にあるとすれば、
それがその人の性格ともいえるのではないかと思った。
9.の答を参照して下さい.このモデルは遺伝子などの話を組み込んでいる訳ではないので,
ちょっと難しいかもしれません.
精度のいい方程式があるなら
本物よりいい人工の神経系がつくれるんですかね。
「精度のいい」,「本物よりいい」というのを
何をもって良いとするのかに依存するでしょう.
1939年当時は、脳が論理的動作をしていると考えらていたためとあるが
今は、どう考えられているんですか?
少なくともディジタルコンピュータのような論理演算ではない,というお話は,
これまでもしてきました.