2008年10月15日 第3回

  1. 脳とコンピュータではコンピュータの方が作動速度が速いというのは意外でした。
    単純な処理速度で勝るなら、後は内部のソフトウェアの方を突き詰めていけば
    将来的には人間以上の処理を行なうことができるようになるんですね。
    しかし、それだけのレベルが高い処理が出来る生物の脳というのは
    本当に良く出来ていると思います。
    まだまだ、人の作る物では自然の物に勝てないとは、
    やはり自然はすごいです。

    意外ですか… 今のコンピュータは早いですよね.本当に.
    「単純な処理速度で勝るなら,…」のところですが,
    本当にそうでしょうか?

  2. 脳の動作速度が思ったより速く、脳のすごさを
    再認識しました。

    ちなみに,どれぐらいだと思っていましたか.

  3. ニューロンも
    入力、処理、伝達、出力と
    機能別の構造になっているんですね。
    コンピュータと似ていると思いました。

    そうですね.よいコメントです!!

  4. 脳とコンピュータの違いにおいて、脳はアナログ、コンピュータはディジタル
    な情報表現がされていることがわかったが、これを基に考えると脳はノイズ
    に弱いはずである。しかし、実際は、日常生活で活動してても平気なことから
    脳の情報表現にはまだまだ奥が深そうだと思った。

    コンピュータは確かにディジタルな表現をしますが,
    それを実際にじつげんしているのはアナログ素子のon-off ですからね.
    その意味ではノイズには弱いですね.

  5. 脳とコンピュータの比較で驚いたのが、脳よりコンピュータの方が速いということ。まだまだ、コンピュータ
    は脳におよばないと思っていたが、速度の面では既に越えている。内容が伴えば、脳より
    優れることができるということだと思う。

    速度の面ではとっくの昔に超えていますね.
    確かに「内容が伴えば」ではあるのでしょうが,
    とすると,どのようにしないと内容が伴わないのでしょう?
    現実問題として,コンピュータで処理できないことは沢山存在します.

  6. 神経を通るものは、電気だけなのですか。それだけで情報を識別するのは
    大変なことだと思う。

    情報処理とい観点からすると,電気的な信号と化学的な情報になります.
    後者については,来週説明します.

  7. 脳の動作速度が、コンピュータよりとても遅いことに驚いた。
    コンピュータと同等か、それ以上だと思っていました。

    遅いdすね.確かに.どれくらい早いと思っていましたか.
    そうすると,なぜこのように遅いのに,
    パターン認識などの処理が出来ているのだろう,ということになると思います.
    さて,どう思いますか?

  8. 脳とコンピュータの相違について、脳も機械のようにたとえて比べられ
    ていた感じがして、脳も機械化できそうな気がしますが、そう簡単なもの
    ではありませんよね。

    はい,そんなに簡単なものではありませんが,
    でも,人間は思ったことは実現してきているということが歴史により証明されているので,
    いつかは脳型の計算原理が明らかになることでしょう.

  9. 脳とコンピュータは全く違うものであり、脳の弱い部分をコンピュータで補い、
    コンピュータの弱い部分を人間の脳が補っていることがよくわかった。
    しかし、脳とコンピュータの特性は全く逆であるのに、人口知能の分野は
    コンピュータで人間の能に近いものをつくろうとしているのは無理なのでは
    ないだろうか?

    補なっているというよりも,互い弱い部分があるので,
    それは相補的にしたら良いというお話をしました.
    具体例としては,来年の皆さんの卒論ですね.
    ところで, 後半のコメントはgoodです.ただし,「人口」じゃなくて人工ですね,

  10. 脳の神経系は基本的ながらさすが体全体をつかさどるだけあって
    構造がしっかりしていると思った。
    人間はアナログながら、神経内を通る信号はディジタルであり、軸索の構造は
    同軸ケーブルのようにコーディングされているので、基本的な伝達路がそうならば、
    確かにコンピュータよりノイズに強い気がした。

  11. 人間の脳細胞による情報伝達は様々な部位の働きによって成り立っている事を知り
    この構造を人工的に作り出す事は困難な事であると思う。特に活動電位など…
    人間の体は未知なる所が多いと改めて感じた。

    現在では難しいかもしれませんが,将来的には可能だと思います.
    IPS細胞のような話もあるので.

  12. ノーベル賞で、正反対の研究をしている人が同時に
    評価を受けることが意外でした。

    確かにそうですね.今では難しいことだと思いますが.

  13. プリントの,部位名のアルファベットが小さい上に薄くて
    探すのが大変でした。番号を振って印刷することはできませんか?

    了解しました.次回からの分では考えてみます.

  14. 新しくでてくる言葉が多くて、覚えるのが大変です。
    あと、「情報を処理するという点では脳もコンピュータも同じだ。」
    という言葉は、脳とコンピュータはまったく別ものだと考えていた自分に
    とってとても衝撃的でした。

    講義中も言いましたが,覚えなくてもよいです.
    ただ,一度ぐらいは書いてみるのは良いことだと思います.

    後半ですが,衝撃を与えることができたとしたら,
    良かったと思います.

  15. 人体の仕組みを学習する度「人ってすごい」と思いますが、今日もそう思いました。
    情シス工が脳を学習してコンピューターと比較しているということは、機械工では
    筋肉の付き方や間接の構造を参考にしてロボットのアームを設計しているのかな
    と思いました。

    確かに,人というのはすごいですよね.情シス対機械ですが,
    ある意味当たっていると思います.
    でも,情シスでもロボットアームの設計してもOKだと思いますし,
    機械でコンピュータや学習のことを考えてもOKですよね.

  16. とにかく難しい漢字が多くて、
    ニューロンが、いっぱい活動電位出してます。
    勉強になります。

    うーむ,本当に活動電位を出しているかどうか…

  17. P9のスライドが早かったです。
    「十の何乗」と言われて「ギガ」や「マイクロ」がパッと浮かばないので
    まだまだ勉強不足だなぁと感じた。

    教室の前方に来てください.
    どうしても穴埋めしたのであれば,きいてくれてよいのですが,
    例えば自分で調べてみる,というのは大学生として重要な姿勢であると思います.
    そのときに,グーグル先生使っちゃ,ダメですけどね.

  18. ノーベル賞の選出基準は知りませんが、異なる説を唱えていても
    同時受賞とかあるんですね…。
    構造が多くて役割とかがまだよく理解できませんでした。
    時間内の演習で再確認できるので、そこはやりやすいですね。

    昔の話ですね.今はさすがにあり得ないのではないかと思われます.
    内容については,復習をちゃんとしてください.

  19. 図を用いながら名前と場所を一致させるのは効果的でいいと思った。
    しかし、図が見にくかった。白黒で字も読みにくかった。

    見えにくいところは少し検討してみます.

  20. 入力が多数(樹状だから)に対して出力は1カ所から
    なのは、なぜか疑問に思った。
    伝送に都合がいいのか、積分の部分に秘密があるのかと思った。

    とても良いコメントですね.
    これはどのように情報処理しているかに関係すると思います.
    今日も最新の説についてお話ししましたが,それに関係します.
    次回,再度説明します.

  21. 人の脳で行なわれている情報処理もコンピュータと同じように電気的信号の組み合わせ
    であることと、単純なパルス波であったことに不思議な感じがしました。
    このようなニューロンが1010個程度も脳にあるのはすごいことだと思いました。

    確かに不思議な感じがします.でも,そこが面白い訳ですね.

  22. ニューロンの他にグリア細胞があることを初めて知った。
    何も入力が無いと脳はどうなるのだろうか と思った。
    この脳を作った人?は本当にすごいと思う。

    何も入力がない,ということはないと思いますよ.
    そういうときには,ニューロンは何も出力は出さないですが.

  23. ニューロンの基本構造には似ているものがあったが、それらの間で
    代替は利かないのだろうか?

    似ているもの,というのはどこでしょうか.

  24. 活動電位は人工的に作ることはできるのですか?
    またどのくらいの距離まで正確に伝達できるのですか?
    人間の場合、軸索は一本だけですが、他の生物でも軸索は一本な
    のですか?
    上記の質問からもわかると思われますが、この話がどう工学的応用に結び
    付いていくのかわかりません。少しだけでいいので結論を教えてく
    ださい。

    人工的にというのは,電気回路を使ってということでしょうか.
    これは作れますね.距離ですが,アクティブな線路になっているので,
    長い距離は伝わると思います.正確な数値は調べておきます.
    軸索ですが,基本的に一本です.

    さて,これらの質問から,工学的な応用の話にどう結びつくのか
    分かりませんが,例えば,脳型計算の仕組み,原理が分かれば,
    それを実現することも可能になるでしょう.
    そうすると、現在の直列型の計算機では実現できない処理も
    実現できると思います.これは重要な工学的応用です.
    このことは第一回目にお話をしましたが,わすれたかな?

  25. 脳とコンピュータ間の違いの表の動作速度で、sec(ミニセカンドオーダー)の意味がわかりません。
    また、故障性が高いというのは故障しにくいということでいいのでしょうか。

    ミニセカンドじゃなくてミリセカンド(一秒の千分の一)です.
    耐故障性ですね.

  26. 資料に出てくるニューロンの図は、どこまで正確なのでしょうか?
    実はまだあまり解明されていない部分に、描き手の想像が入っていたりはしないのですか?

    現在は解剖学的にも詳細に調べられているので,正しいですよ.

  27. ニューロンが1010オーダの個数あり、それぞれのニューロンが数mmオーダの樹状突起を
    持っているとすると、長さ的に脳の中に収まりきらないような気がするのですが、うまく入り組んで入っている
    のでしょうか。

    その通りですね.

  28. 膠がよくわかりません。(動物性ののりでしたっけ?)

    動物性かどうかは調べておきますが,
    その通り,糊です.
    みんな知らないんですね.
    実は,松浦君にも質問されました.

  29. 乏突起グリアのミエリン鞘を形成と
    シュクン細胞のミエリン鞘の構成の違いがよくわかりません。

    白質と灰白質での違いになると思います.

  30. 感覚神経や運動神経の図を見ると、軸索や樹状突起が全身にめぐって
    いるように感じます。これらをニューロンの一部として考えると体全体がニューロン
    でできているような気がして、複雑です。ニューロンは脳内の細胞というイメージ
    があるので…
    それから、運動神経のニューロンは脳から直接信号を送っているのですか?
    途中で別のニューロンがあったりして、またそれを別のに伝えて…とか
    なっているとしたら、本当に体中にニューロンがあるんですか?

    複雑ですか.分からなくはないですが.
    多分,中枢神経系と末梢神経系が頭の中で混在していますね.
    運動神経と感覚神経の間に存在する,
    介在ニューロンというものもあります.

  31. 神経細胞がシナプスでつながる時、遠い場所にある細胞につながるには、
    近いのをどんどんつないで巡る形式をとるのか、直接つながるのかが疑問です。
    もしも関係がない(全くないということはないと思いますが…)細胞につながったら、情報
    が上手く伝わらないような気がします。

    とても良い質問ですね.すばらしいです.
    繋がり方とどのように情報しょりするか,とても重要な問題です. これについては次回以降紹介しますが,
    簡単に言うと,繋がり方には大きく分けて二種類あります.
    と思いましたが,やっぱり長くなりそうなので,次回以降にします.

  32. p.5の細胞の分化の方向決定がどのようにおこなわれてるのかを調べたら面白そうです。
    万能細胞(?)の研究などを調べれば良いのでしょうか?

    これまたとても良いコメントですね.
    すばらしい.ただし,この話は,この講義でカバーする範囲ではないのですが…

  33. ミエリン鞘は人によって、太さが異なるのでしょうか?
    もし仮に異なるならば、伝達速度の違いによって、何か(情報処理の差?頭脳の差?)
    生じるのでしょうか?

    大きさというのは,径のことですか?人によってということはないと思います.
    多少の差はあるかもしれませんが,
    この当たりは知らないので,調べておきます.

  34. スライドP13のようにニューロンには種類があるということですか?それはその5種類
    しかないのでしょうか?

    種類はあります.ただしこれらだけではありません.
    このスライドは,何種類かの異なるタイプのニューロンを見てもらい,
    それらが入力,積分,出力という機能を有するということを見てもらいたい,
    というものです.’

  35. 軸索での通常の電位がマイナスになっているのはどうしてですか?±0でも良さそう
    なのですが。また、活動電位がどの場所でもどのような情報を扱っていても同じという
    のにはおどろきました。コンピュータの電気パルスに似てると思いました。

    とても良い質問です.
    そのためには細胞膜の性質から話をしなくてはならないのですが,
    これについては次回説明します.

  36. なんで無髄神経があるんですか?
    軸索を増やすため?

    理由はあると思います.
    ゆっくり伝達することが必要な場合,例えば,時間をかけるのが必要な場合などですね.
    学習などに関係すると思います.
    あと,講義で説明したように,有髄化するには
    グリア細胞などでコーティングする必要がありますが,
    このようにするコストとそこまでして早く送った方が良いかという
    パフォーマンスとの関係になると思います.

  37. 有髄神経おほうが伝達速度が速いのであれば、なぜ、全ての軸索が有髄神経にならずに、無髄神経が残っているのだろうか?

    上の答えを参照してください.

  38. ミエリン鞘によりコーティングされていると伝送速度が上がるとありますが、
    何故全ての軸索をコーティングしないのでしょうか。
    何かデメリットが存在する、ということでしょうか。

    上の答えを参照してください.

  39. 今日の講義の内容からすると、
    演習の時間はもう少し短くてもいいかなと思いました。

    前回のジャイアント馬場の話ですが、
    池口先生のおっしゃっていた通り風呂場でころんで左ひじを痛めて、野球を断念したそうです。
    ただ、左ひじを痛めたのに、なんでやめたのかよく分からないですが…
    (馬場さんは右投げなので)

    この内容では… と思いましたが,「左ひじ」ということに対する考察があるのでOKにしました.
    次回からアウトね.