非線形ダイナミカルシステム特論 2009

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大学院 理工学研究科 博士前期課程 数理電子情報系専攻 情報システム工学コース
大学院 理工学研究科 博士前期課程 情報システム工学専攻

担当: 池口 徹 (大学院 理工学研究科 研究部 数理電子情報部門 教授)
時間: 前期,月曜日,7・8限@総合研究棟2F


概要:

20 世紀の科学における3大発見の一つとされる 決定論的カオスを話題の中心に取り上げる. カオスを産み出すカラクリとして最も重要なものが システムの非線形性であるが, 自然界に存在する種々のシステムの本質は 非線形性にある. 即ち,この世界に存在する自然現象を理解し, それを工学的に応用するためには, 非線形性の理解が重要となる.

この講義では, 非線形システムの数理構造を理解するための基礎理論として, 非線形ダイナミクスとカオス理論について, 特に. 非線形常微分方程式の定性的解法の基礎理論とその応用を中心に講義を行う. また,これらの理論に関する工学応用についても, 最新の研究成果を随時紹介する.


内容:

  1. 非線形システム概観
    1. カオス,フラクタルとダイナミクス
    2. ダイナミクスの歴史
    3. 非線形性の重要性
    4. 力学系的世界観
  2. 1次元常微分方程式
    1. 幾何学的考察
    2. 固定点と安定性
    3. 線形安定解析
    4. 解の存在と唯一性
    5. 振動の不可能性
    6. ポテンシャル
    7. コンピュータを用いた数値的解法
  3. 1次元常微分方程式とその分岐
    1. サドル─ノード分岐
    2. トランスクリティカル分岐
    3. ピッチフォーク分岐
  4. 円周上のダイナミクス
  5. 2次元常微分方程式
  6. 2次元常微分方程式とその分岐
  7. カオス入門
  8. 微分積分学の復習
  9. 常微分方程式と数値計算による解法
  10. 初歩的な振動
  11. 天体運動
  12. 流体運動
  13. 不安定性とカタストロフ
  14. 非線形振動とカオス

資料:


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