2018年04月25日 第3回
      $a$の値が少し変化するだけで値が収束したり振動したり、無限に存在したりと
      変化していくのがすごいと思いました。
      $x_{t+1} = 4 x_{t} (1 - x_{t})$という規則があるのに、周期は$\infty$になるという現象に
      驚きました。ランダムだと思っていた現象にも実は規則があるのかもしれない
      と思うととても面白いです。
      $a$の値が$4$に近づけば近づくほど周期も大きくなるのか、
      $4$よりもすこし$a$の値がずれただけで$2$周期や$4$周期くらいの少ない周期に
      なるのか気になります。
    
      $a$が変化すると、どうなるかは次回以降話します。
    
      今回の$a=4$の時で、$x_{0} = 0.5$の時は$0$に収束するし、
      $x_{0} = 0.5$でなければ、$x_{i}=0.5 (i=0\sim\infty, x_{i+1}=1)$を取ることは絶対にないと思うのですが、
      完璧なカオスなのでしょうか?
    
      よい質問だと思います。ポイントは
      $x_{0}=0.5$となる確率ですね。
      講義でも紹介します。次々回くらいです。
    
      実際に写像したグラフを見ると思ったよりカオスで驚きました。
      そこまで複雑でなさそうな式にしか思えない…すごいです。
    
      ロジスティック写像のルールは
      見たところは複雑ではないですが、
      紹介したように複雑な応答が出てきます!
    
      図を描くことで差分方程式の特微を感覚的にとらえることができ、
      おもしろかった。
      描いた線や図がどんな意味を持っているのかを
      頭で考えることが大事だと思った。
    
      その通りですね。考えることはとても重要です。
    
      図式解法の書いて練習するときに、説明を聞いたときは、簡単ですごく
      分かる!と思ったのですが、実際やってみると意外と難しくて、それが逆
      におもしろかったです。$a=4.0$のときに周期が$\infty$ということは同じ値が
      $2$度はでてこないということも驚きました。ルールが決まっていることから現象
      は規則がないものが生まれることは素直におもしろいと感じました。"非線形"
      を完ぺきに理解するのは意外とすごく難しいことなのかもと思いました。
    
      自分で手を動かしてやってみるのは大切ですね。
    
      今日は実際に図式解法を行った。
      ダイナミカルシステムの和訳が力学系ということに驚いた。
    
      講義でも話しましたが、
      あまり良くない訳のようです。
    
      $x_{t+1} = ax_{t} (1 - x_{t})$について
      $a = 1.5, 2.9$のときは収束したが、$a = 3.3$のとき$2$周期解、$a = 3.52$のとき$4$周期、$a = 4.0$のときは
      周期が無限になっておもしろいと思った。
      他の$a$についても結果を見たいと思った。
    
      $a$を変化させたときに応答がどう変わるか。
      これを分岐といいます。
    
      ロジスティック写像の図式解法を自分で試してみたときは、見ただけでは
      予想のつかない形になるので驚きました。似たような式でも$a$の値
      が少し変わるだけで結果は大きく変わり面白かったです。
      規則があるのにランダムな結果が出ることにも驚きました。
      これからカオスについて学ぶのが楽しみです。
    
      楽しんでください。
    
      図式解法では、自分で手を動かしていくので値の変化がとても分かりやすいと思った。
      それぞれ初期点のとりかたや$a$によってさまざまな振る舞いになり、プログラム
      でもっとたくさんの値やパターンで実行してみたいと思った。
    
      自分でコードを書いて試すのは
      とても大切なことですね。
      ぜひやってみてください。
    
      カオスの話を聞いて擬似乱数の問題点の話を思い出しました。
      カオス理論は乱数生成器に応用可能なのでしょうか。
    
      良い質問です。
      使えます。
    
      $x_{t+1} = 4 x_{t} (1 - x_{t})$ってデータ構造とアルゴリズムか何かで
      まとめるべきデータを作る関数として出てきた気がします。
    
      そうですか。それは知らなかった。
    
      rand関数も似たような仕組みですか?
    
      よい質問と思います。
      次回コメントします。
    
      ロジスティック写像の
      $n$周期解の$n$が$2$の乗数になる理由が気になりました。
    
      理由はあります。
      講義でも紹介します。
    
      ロジスティック写像$x_{t+1} = a x_{t} (1 - x_{t})$において$a$の値が変化するに
      つれて現象がここまで変わるとは思いませんでした。もしかすると、$a$の値次第
      では、周期的、また周期的では無い現象も全て再現することが出来るのでしょうか?
    
      よい質問ですね。できます。
    
      $a=4$の時、周期$\infty$の振る舞いをするならば、MT (メルセンヌツイスタ) などの関数
      よりももっと正確にランダムな数を生成する関数を作ることは出来るのでしょうか?
    
      こちらも良い質問です。次回コメントします。
    
      一見ランダムな現象 (カオス) にも規則性があるかもしれないという考え方は非常
      に面白いと思いました。この考え方を連続な数値に応用する事は出来るのでしょうか?
    
      そもそも$x_{t}$はアナログなので
      連続的ですね。
    
      予測不能な現象を確率論で処理するのではなく、決定論
      的な力学系が存在するかもしれないというのは目から鱗でした。
    
      重要な解析手法の一つとして
      知っておくのは大切なことですね。
    
      今日の講義では、実際に手を動かして、図式解法を学ぶことができた。
      $x_{t+1} = a x_{t} (1 - x_{t})$の$a$の値によって様子が大きく変わるのはもちろん
      個人的には$a = 3.3, 3.52$の一見中途半端な数字のときに、周期性
      が観察されることが非常に興味深かったので、証明に挑戦
      してみた。 (意外と簡単)
      図で直感的に分かるように説明されていて、良かった。
    
      そうですか。それは素晴らしい。
      どんなふうに証明したか教えてください。
    
      学部3年でこの講義を受講している学生がうらやましいです。
    
      いつ受講してもよいのだと思います。
    
      受験のときに漸化式を解くのに図式解法を使ったことがあったため、今回は
      大丈夫だと安心していきましたが、周期解になったり、$\infty$の周期になることを
      知らなかったため、今まで学んできた数学がいかに部分的なものだったか
      思い知らされたと同時に、面白さを感じることができました。
    
      そうでしたか。良く勉強してますね!
      そのときと異なるのは線形な差分方程式ではなく、
      非線形な差分方程式であるということだと思います。
    
      カオスのような予測不能なものの振る舞いをグラフで説明
      できるという点がとても興味深く感じました。
      どこか矛盾しているようでそれが可能であることに
      驚きました。
    
      確かに「矛盾」しているようにも感じますが、
      そこがおもしろいところです。
      どうしてそうなるかはこれから紹介します。
    
      自分が今まで学習してきた知識で理解できそうな一見単純な式から
      まさにカオスの名が示す通りの複雑な現象が発生するということに驚愕すると
      同時に、身の回りのなにげないことがもしかしたら式になるかと思うと
      かなり興味が湧いた。
    
      確かに「単純な式」から生み出される
      複雑な現象です。
      そこがおもしろい!
    
      ピュアランダムな振る舞いもカオスに含まれるのでしょうか?
    
      「ピュアランダム」をどのように
      定義するか、
      カオスをどのように
      定義するかですね。
      これも講義で話します。
    
      rand関数はとても長い周期で値を返すと
      聞いたことがありますが、
      $x_{t+1} = a x_{t} (1 - x_{t})$
      を使った値を返すのとでは
      やはり前者の方が適切なのでしょうか?
    
      カオスを乱数に用いることもできますが、
      それも紹介します。
    
      「決定論的であるならば、ランダムな値をとるとしても$x_{0}, x_{1}, x_{2}, ...$
      と解明していくことができる」というように理解しました。
      しかし、ある値をとるときの時間 (何回めか) は式からもグラフからも
      分からないのでは、と思います。
      物理現象を把握し、その最適解を見つけたいという時にはどう利用すれば
      よいのでしょうか。
    
      とてもよいコメントだと思います。
      講義でも触れますが、一度じっくり議論したいですね。