2020年06月24日 第7回
無理数や有理数の話がカオスにつながるとは思わなかった.
だが,カオスは循環しない無限小数をマクロなスケールに拡大しているということを知ると,カオス予測不能でありながら,決定論的であるということがすんなりと受け入れられた.
(無理数の小数第i位が変わるということはあり得ないので.
)粉をこねて作る食べ物の例のように,有効性が確認される技などがほかにもあるのではないかと思った.
昔のパイプオルガンの職人は,近い音階のパイプを離れたところに設置することで,音が同期して弱くなるのを防ぎ,ビブラートができるということを経験的に知っていたというが,これも非線形ダイナミクスが支えているといえるのだろうか.
確かに他にも技はあると思います.
同期については,その通りです.
なお,同期についてはこの講義でも,
最後に同期についてお話しします.
非線形ダイナミカルシステムが根源となってるものが意外なものでおもしろいと感じた.
カオスというものと実数の複雑さという関係がわかった
面白いとわかってくれたのであれば,良かったと思います.
パイコネ変換やテント写像の作成法の詳細が良く分かりました.
また,個人的に確率論的な法則が,実世界においてどの部分に当てはめることが出来るかが例として示されたのでとても理解しやすかったです.
また,ロジステック写像を0,1のグラフで視覚的に分かり易く表現できるのはとても興味深かったです.
そうですか.理解できて良かったと思います.
カオスの面白さが徐々にわかってきました.
徐々にということで,前向きなので良かったと思います.
・引き延ばしや折りたたみが基本となって,世界の食文化も非線形ダイナミクスに支えられているということがわかった.
・初期値鋭敏依存性(初期値が少しでもずれると全く異なる振る舞いを示す )→決定論的(初期値を与えると未来が完全に決定される)であるのに予測不能
そうですね.こねるという行為自体,非線形ダイナミクスということで,
面白いですね.
可算無限や非可算無限の内容を忘れていたため,丁寧に復習をしてもらえて助かりました.
また,初期値鋭敏依存性について,前回(もしくは前々回)の授業の際に微小な違いを与えるだけで全く異なる振る舞いをするとの話を聞いて,どれくらいの違いを与えれば振る舞いが変わるのか疑問に思っていました.
今回の授業で10-8という限りなく小さな違いでも振る舞いが変わることを知り驚きました.
そうですね.10^{-8}だとほとんど無視できる (今日の例では,
0.2+10^{-8}なので,0.2に比べてということです) のですが,
それが拡大するということですね.
引き延ばしと折り曲げの非線形ダイナミクス様様ですね〜.
どこにでもある.
そういえばExercise2の問題3のロジスティック写像, a=4のとき求めるべきテント写像になりますよね?a=4として計算する問題という認識で大丈夫ですか?
そうですね.どこにでもありますね.
a=4のときです.
n周期解から導けるものではなく,カオスそのものの特徴について理解した.
理解できましたか.素晴らしい.
カオスの非周期性が無理数の非周期性からきているのがよくわかりました.
また,これからは麺類やパンを食べるときは非線形ダイナミクスに感謝して食べようと思いました.
無理数を表記した際の数字の非周期性ですね.
ぜひ感謝してください.
生地をこねるパイこね変換が良く混ざる変換であることを理解した.
次からはパンや麺を食べる前に非線形ダイナミクスに感謝の気持ちをささげようと思う.
濃度のところも少し忘れていたので,しっかり復習しておく.
感謝の気持ちを捧げて美味しくいただきましょう.
大学生としては復習すれば良いと思います.
カオスが実世界の身近なものと関連性があるのは意外だった.
身近も身近,たくさんあります.
引き伸ばしのような日常的な行為が非線形ダイナミクスであることから, 活用の幅の広さがわかった.
折り曲げ(折り畳み)も含めてですね.
とても個人的な話ですが,さいきん昼食に麺類ばかり食べているので例え話が身に染みました.
うーむ,麺類をいただく際も,感謝しましょう.
電子黒板での説明がとてもわかりやすく毎回授業を理解することができています.
パイコネ変換の説明が詳しくてわかりやすかったです.
また,世界の食文化もパイコネ変換に支えられている部分も多いのでとても興味をもち,さらにパイコネ変換を発明した人に感謝することも必要だと感じました.
理解してくれて良かったと思います.
決定論や初期値鋭敏性についてまなべました.
カオス理論への関心がより深まった気がする.
関心が深まったのはとても良かったです.
引き伸ばし,折りたたみより,世界の食文化も非線形ダイナミクスに支えられていることがわかりました.
今度外食する時,非線形ダイナミクスに感謝の気持ちを持って注文します.
それから,食文化だけでなく,他の方面にも非線形ダイナミクスに支えられていると考える.
そうですね.どの方面にあるでしょうか.
ぜひ考えてみてください.
パイコネ変換の話で,非線形ダイナミクスと蕎麦,うどん,パスタなど,まさか身近なものと関係してるとは思ってもいなく,驚きました.
奥が深いと思いました.
カオスの特徴について理解できました.
奥深いでしょう!
有理数が加算無限,無理数が非加算無限であることを確認することができた.
カオスは実数が有する複雑さを時間が経過するとともにマクロなスケールに拡大することを知った.
初期値がほんの少しだけかわるとカオス応答のとき,tが20を超えると大きく変化することが分かった.
カオスではないときは,初期値鋭敏依存性がないということを理解した.
加算じゃなくて,可算ですね.
実験1で扱った10^-21は初期鋭敏性に何か関係があるのかと考えたが,わからなかった.
>>
実験1というのは,2年生の時ですね.どの課題ですか?
初期値鋭敏依存性の,最初の値が少しだけ違うだけでその後の振る舞いが全く異なるという性質を聞いて,自分の人生に似ているなと感じました.
理科大の試験の結果が数点違っただけで全く違う人生だったと思うので,自分の人生はある意味でカオスなのだと思います.
おー,非常に良いコメントですね.
確かに人生は常に軌道不安定で,現在の状態が少しずれただけで,
異なる結果になりますね.
うまく噛み砕いていてわかりやすい
お褒めいただき,ありがとうございます.
非線形ダイナミクスの重要性がよく分かりました.
パンにしてもクッキーにしても生地をこねるのは当たり前で,それはそうした方がよく混ざることが感覚的にかっていたからやっていたことなのですが,こんなにも身近なことが非線形ダイナミクスに支えられていると知り驚きました.
当たり前のように使用している技も,その裏の理論に目を向けると色々な発見がありそうだと思いました.
そうですね.当たり前って思われるものでも,
その裏にはカラクリは必ずありますね.
パイこね変換で使われている「引き伸ばし」と「折りたたみ」が,うどんやパンをはじめとする食文化にも一役買っていたことを知り,想像しやすかった上に,非線形ダイナミクスを身近に感じられました.
我々の身の回りにたくさんありますね.
テント写像とパイこね変換が結び付いたところが特に面白かった.
数学的な写像を図形的に考えると新しい発見があって,色々な考え方をもつことは大切だと思った.
その通りです.
引き伸ばし折りたたみのところはとても面白いです!線形や非線形などの数学の概念が身の回りに存在することは不思議だと思います.
身の回りにたくさんありますね.自分でも探してみてください.
引き伸ばしと折りたたみがそば,うどんだけでなくパン,パスタ,パイなど世界の食文化にも非線形ダイナミクスが古来から利用されていたというお話に引き込まれました.
15回パイこね変換すれば原子オーダーまでごちゃ混ぜにできるという理論に数学の可能性を感じました.
そうですね.可能性は無限です.
引き伸ばしや折りたたみが文化の中で技として浸透しており,知らず知らずのうちに自分が非線形ダイナミクスに触れていることに驚いた.
その通りです.
今回の授業では引き延ばしと折り畳みを用いることで混ざり,それを繰り返すことで層を生むということがそば,パン,うどんなどを作るのに通じていることを学んだのでこれからそばなどを食べる時にはこのことを考えてみたいと思います.
はい,考えてみてください.
引き延ばしと折りたたみが昔から使われているという具体例の話が面白かったです.
だんだん講義が難しくなってきたので,しっかりと理解していきたいと思います
分からないところは,質問してください.
ファレイ数列の説明が非常に分かりやすいです.
また,今週の中間試験終わったら,課題を取り込みます.
中間試験も大変ですね.
無理数が非可算無限であるからテント写像の初期値をランダムに選ぶとき多くは無理数となり非周期的な振る舞いになる.
テント写像及びパイこね変換の有界性は引き延ばしに加えて折り曲げの操作があるためである.
その通りである.
テント写像とパイこね変換の関係を理解することができました.
また,ロジスティック写像の初期値鋭敏依存性の例で,初期値が状態値に大きな影響を与えると知り,驚きました.
次回お話ししますが,初期値鋭敏依存は至る所にあります.
予測不能というのは, 初期値鋭敏性によりほんの少し初期値が変わっただけで全く異なる振舞いをするため, 近い初期値を参考にすることもできず, 実際に計算してみるまでどうなるかわからない, ということだと理解しました.
そうですね.よく理解できていると思います.
ファレイ数列の項の作り方が面白かったのでプログラムを組んでみたいと感じた.
無理数の集合という無限集合の要素数を数えていくのに使う尺度として,「濃度(cardinality)」を使うという話は,本で読んだことがあった気がしたものの,もしかしたら忘れているのかもしれないが授業ではおそらく習っていない気がした.
しかし重要かつ興味深い話であるので今回の授業を機にしっかりと知識として定着させたい.
離散数学か計算論でやっていると思います.
非常にわかりやすかったですありがとうございます.
実際に自分でもプログラムを書いてどのような振る舞いになるか確認しようと思います!
プログラムが書けるということは,理解しているということですね.
忘れかけていた決定論的についての説明を,再度してくれる先生の優しさに感動した.
優しいですよ〜
初期値鋭敏依存性の振る舞いの図から,イメージがはっきりつかめました.
振る舞いの差分は加速度的なんですね.
そうですね.指数関数的なのですが,次回説明できればと思います.
カオスの性質として,初期値を決めると決定論的に定まるところがrand関数の種の設定に似ている気がするのですが,カオスと疑似乱数には何か関係がありますか?
関係あります.次回,コメントしますね.
非線形ダイナミクスの特徴のひとつが,食文化にも関わっていると考えると(先生の洗脳の影響もあるかと思いますが)カオスは面白いなと感じた.
洗脳じゃないですよ...
引き伸ばしと折りたたみという単純な作業によってカオスを観測できることに驚きました.
今日の昼食にもパスタを食べたので,非線形ダイナミクスとカオスに感謝したいと思います.
感謝しましょう.
テント写像と同様の操作を,麺などを練る時にしているというのは実に面白かった.
料理のみならず,何気ない私たちの所作一つ一つに,実はまだ様々な法則や応用可能な技術が隠れているのかもしれないと考えると,そういう隠れたモノに気づくには,やはり見識を広め,多角的な視点を持つことが重要なことだと思った.
その通りです.多角的な視点は大切ですね.
パイこね変換の考えからテント写像でどのような写像がなされているのかを視覚的に理解できました.
また,ロジスティック写像において応答がカオスな場合での初期値鋭敏依存性を見ると,初期値次第で全く異なる時系列となり,ロジスティック写像の繊細さを感じました.
繊細ですね.確かに.
無理数が可算無限でないことの証明は初めて聞いて,難しく感じた.
無理数も有理数と同様に無限集合であるのに,すでにあげられた無理数を対角線上に見ていって,各位の数字が異なるように選択していくという話であったが,無理数は小数点以下が無限に数が続くので,新たな無理数を生成することは困難だと考えてしまった.
もし,作れたとしてもそれは有理数となるのではとか,無限集合なのだから実際に存在してしまうのではないかとか考えたりしてしまった.
パイこね変換の部分では,一つの写像(テント写像)の話がまさか世界の食文化につながってくると思わなかったので,とても笑いました.
おもしろかったです.
証明は習っていないですか...おかしいな.
これから一生「アップルパイ」を食べるときは「非線形ダイナミクス」について思い出してしまうと思う講義でした.
感謝しなければいけませんね.
はい,叫びながら食べてください.
今日の朝ごはんがパンで昼ごはんがラーメンだったので自分の体は非線形ダイナミクスに生かされているんだなと感じた.
なるほど,確かにその通りですね.
今日の晩ご飯がちょうどそばだったので,非線形ダイナミクスに感謝しながら食べます.
はい,感謝しましょう.
テント写像の引き伸ばし・折りたたみの性質の説明として出たパイこね変換が,頭ではわかっていた写像の動きのさらなる理解のための例としてとてもわかりやすかった.また,初期値鋭敏性の話で10^-8程度の違いでも全体的な解の振る舞いを大きく帰ることについて,授業でも行なっていたビットシフトによって解の動きを辿れることを考えれば,20ステップ程度でその違いが顕著に現れることが説明できそうだと思った.
おー,その通りです.次回話します.
最近中間試験が始まって,モデリング理論の試験を想像したら,絶対難しいと考えています〜〜
厳しいですよ〜〜〜〜